日本ファッションの未来は萌えとエヴァンゲリオン?「+Future Beauty」

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■東京展示会限定の新鋭14ブランドをまとめたカタログ の背景をみてみる

日本のファッション30年が凝縮した書籍「Future Beauty」の続き。

 

+Future Beauty +Future Beauty
深井 晃子

平凡社 2012-07-27
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「Future Beauty」の続きとして、本カタログについて書きたいと思います。ビッグスリー(三宅一生、川久保玲、山本耀司)、ポスト裏原系の時代、サブカルを含めたクール・ジャパンを載せているのがFuture Beautyでした。でも、クール・ジャパンの部分は、皆さん知っていると思ったのと、「+Future Beauty」のほうで使いたったので触れませんでした。

この「+Future Beauty」では、2000年からのいわゆる「ゼロ世代」におけるファッションとデザイナーについてのカタログとなります。現在、東京現代美術館で開催されている、「Future Beauty日本ファッションの未来性」において東京限定で出展している14ブランドのカタログとなっています。そのブランドは以下。

20471120(中川正博+LICA) /アシードンクラウド(玉井健太郎) /アスキカタスキ(牧野勝弘)/荒川眞一郎 /アンリアレイジ(森永邦彦)  /エタブルオブメニーオーダーズ(新居幸治+新居洋子)/オー!ヤ?(大矢寛朗)/神田恵介/オオタ(太田雅貴)/システレ(小島悠)/ハトラ(長見佳祐)/ビューティ:ビースト(山下隆生)/ファイナル・ホーム(津村耕佑)/ポト(山本哲也)/堀内太郎/マメ(黒河内真衣子)/ミキオ・サカベ(坂部三樹郎+シュエ・ジェンファン)/ミナ・ペルホネン(皆川明)/ミントデザインズ(勝井北斗+八木奈央)/リトゥンアフターワーズ(山縣良和)/

この展示会では4つのセクションに分類されているのですが、ゼロ世代のブランドが多く展示されているセクションテーマが「日常にひそむ物語」です。 チーフキュレーター深井晃子氏は、以下のように説明しています。


「日常にひそむ物語」とは:

服作りの製作プロセスを重視し、時に見直しを図る。
服の背後のストーリー(コンテクスト)をもとに、デザインのディテールやコンセプト、一貫性のあるフォルムを感じさせること。

これに加えて・・・、

いわゆるクール・ジャパン(アニメ、漫画、ゲーム、音楽、ロリータ、コスプレ、インターネット)を含み、サブカルチャーの引用、仮想と現実の自由な交叉。着る人が他者に見せびらかすのではなく、自己の投影し、共感できる服を求めている状況で、服と対話しデザイナーから託された物語の続きを紡いでいくことができる服

このアニメの世界と服に関しては、ファッション批評の方法を考える書籍「ファッションは語りはじめた」の「乖離する衣服と身体 アニメ・マンガから見た90年代以降の日本ファッション史」を読まれることが、一番理解しやすいかもしれません。

エヴァンゲリオンとファッション、オタクカルチャーと物語消費の記事を、本書から紹介して、というリクエストがあったので、本カタログの主旨と重なる展示ブランドなどをあげつつ紹介させて頂きます。

背景には、こんな考えもあるんだ・・・・・、程度でお楽しみ頂けたらと思います。前提として、一部女性ファッション誌などにある、オタクマインドに擦り寄ろうとする内容ではなく、服の捉え方が多様化した結果が、エヴァンゲリオンや萌えキャラなんだということ。

 

 

エヴァンゲリオンから始まるゼロ世代のファッションデザイン

 

■20471120から端を発する、服とアニメ、衣服と身体

◎インスピレーションはエヴァンゲリオン 



展示会でも登場している20471120は、エヴァンゲリオンという漫画、アニメからインスピレーションを受けたブランド。
アニメだから2次元だということと、エヴァンゲリオンと搭乗する人間は神経でつながっている存在であり、ロボットではないことがポイント。機能性を拡張し、精神性が一致する汎用人型決戦兵器。1億総碇シンジ。
西洋のファッションは、身体の上に衣服を重ねあわせてきたもの(身体の凹凸)とは違い、エヴァンゲリオンのように「身体と衣服が一体化(2つで1つ)」するアイデアが生まれたわけです。

 

◎2次元と3次元の行き来 



この流れは、同じく展示されている動物のぬいぐるみのパターンを人間に合わせるPOTTPOや、本が服になるOH!YA?、○△□のような図形が立体化するアンリアレイジなど2次元と3次元の行き来で服がつくられる。注意点としては、西洋ファッションだって、絵画や、写真からインスピレーションを得るではないか?ということ。インスピレーションのもとが2次元でも、その画を3次元で表現することは、西洋ファッションにはない。3次元には着用する服の形になる。
ゼロ世代の展示されている作品の中には、2次元の世界を、ダイレクトに3次元にしてしまうという特徴があり、かなり刺激的な形状になる。服というより、もう1つの身体。

◎コスプレ

日本の萌え系、オタクカルチャーにも通じるコスプレ。これは、考え方によっては自分の身体をアニメ、ゲームのキャラクターに合わせるというのも2次元と3次元の行き来と共通的なものがある。自分の身体を使って、2次元の身体を表現するというのはコスプレの醍醐味。

アニメキャラクターが生んだ服の背後のストーリー

 

■データーベース消費から物語消費へ

◎ビューティービーストのキャラクタープリント、刺繍の意味 



この展示会で出展しているビューティービーストは、コスパとコラボレーションしてセーラームーンのボトムス、うる星やつらラムちゃん刺繍スウェット、萌え系オタクカルチャーの影響を受けるオリジナルキャラクター「ティンク」などの作品を提案。

これはアニメ、ゲームのキャラクターがいることに意味があります。商品の背景にキャラクターのストーリーがあるからです。

これが、「服の背後のストーリー(コンテクスト)を感じること、。着る人が他者に見せびらかすのではなく、自己の投影し、共感できる服を求めている状況で、服と対話しデザイナーから託された物語の続きを紡いでいくことができる服」という、最初にゼロ世代の展示セクション「日常にひそむ物語」を説明する骨格になるんです。

 

◎ストーリーと物語消費

 

実際、こういうものを消費することを物語消費といいます。「having」から「being」、モノの所有から共感と自己投影こそが物語消費。データーベース消費というのは、「素材 – 生地 – 生産地 – 商品カテゴリ – ロゴ – ブランド名 – デザイナー – 有名人」というような、個人の経験によりインデックス化された記憶の情報の無秩序な配列です。

アニメ・ゲームのキャラクターには、直接人間に訴えかけてくる映像があり、ストーリーあっての存在なわけです。萌え要素は、尚更そのエネルギーの強さ、深さがあるようですね。

それに加えて、以前から書かせて頂いている「所有」を促すのではなく、「消費者がどうなりたいか」(having からbeingへの転換)を考えることの重要性。ストーリーありきで商品がある、共感できるかどうか?これが、いくつかある流れの1つとして注目されたんじゃないかと思っております。

Future Beauty日本ファッションの未来性を観に行って、日本のファッションにどんな未来が予想できるのか、楽しみにしながら行ってみようと思います。

【関連】
日本のファッション30年が凝縮した書籍「Future Beauty」 
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