ラグジュアリーブランド買収激化を4種に分類

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中東、中国、LVMH、それぞれのかけひきがあります。

 

ラグジュアリーブランドの買収劇がいろいろある昨今ですが、理由は買収する企業によってそれぞれなんです。安定と信頼、参入障壁を外す、質実剛健、巨大化です。

 

 

◎安定と信頼の投資

ヴァレンティノをカタールの投資企業が買収 | Fashionsnap.com

カタールの投資企業Mayhoolaが7月12日、イタリアのファッションブランド「Valentino(ヴァレンティノ)」を運営する Valentino Fashion Group(ヴァレンティノファッショングループ)を買収する事で合意したことを発表した。取引額は公表されていないが、海外メディアが伝えている情報によると、その規模は7億ユーロ(約680億円)。売買契約は、 グループの株式を所有するPermiraファンドの関連会社と、11日に交わされている。

先日お伝えした通り、ヴァレンチノをカタールのロイヤルファミリーによって運営されている投資企業によって買収されました。680億円という価格。ちなみに、このMayhoolaは、ロンドンの高級百貨店ハロッズ、LVMHの株式を1%ちょっとを所有している。

これは、カタールのような石油や天然ガス輸出に伴う膨大な富を使って、戦略的な資産を世界中で購入する、産油国のブランド志向の表れとウォール・ストリート・ジャーナルでは説明しています

オイルマネーの使い道は、野望に満ちたものというより安定を図るのが目的。昨今の石油の価格が安定しないこともありオイルマネーが打ち出の小槌ではないことを考え、ブランドとして名の通っていて信頼のあるもの、かつ、身売りを考えているものを買っているわけです。最近で言えば、ギーブス&ホークスを香港ラグジュアリー企業のトリニティが買収したことも同じようなことだと思います。
日本でいえば、オンワードHDのジルサンダー買収クロスカンパニーのトム・ブラウン買収ABCマートのダナー買収も少し似ています。

 

 

◎参入障壁を外す

これは、買収するブランド企業そのものに魅力があるというより、そのブランド企業がある国の市場を開拓するための戦略です。具体的に言うと、中国市場を開拓するためにPPRが中国の高級品関連企業買収をほぼ決めていることがあげられます。

仏 PPR が中国の高級品関連企業買収に向け協議中、中国市場強化を目指す

PPRは、中国でのグループの知名度を向上させるため、今年のミラノコレクションの際に6人の中国人ジャーナリスト(そのうち3人は香港の記者)を招待した。「中国では、PPRを知らないジャーナリストが多い。当グループが展開するブランドの名前は知っていても、その歴史は知らないことがほとんどだ」とPPRの広報担当者は説明する。

グループ全体で見ると、PPRの高級品部門の中国での販売は昨年、前年比39%増となり、2012年第1四半期も24%増加した。PPRは2011年、中国に25店舗の高級ブランドブティックをオープン。2012年3月の時点で、中国国内に傘下ブランド124店舗を展開している。

大きな壁となっている、中国のブランドを扱う企業そのものを買ってしまうことによって、PPRの名前を通す。また、中国企業が所有している中国国内の文化、マーケティング戦略を得ることができます。似たような例として、エルメスの中国向けブランド「シャン・シャ」があります。中国人をクリエイティブディレクターにして、ブランド展開を図ったのはまさに「郷に入れば郷に従え」という事情も。

 

◎質実剛健

PPRのブリオーニの買収LVMHのアルニスの買収。いずれも、もともとはフルオーダーメイド(ス・ミズーラ ビスポーク)の老舗高級紳士服企業。紳士服における職人達の集まりであり、モードブランドを買収することよりも派手さは欠ける。でも、世界経済の不況の中、ラグジュアリーブランドを束ねる企業としては、確かな実力を持つ必要があります。その1つが、高級仕立て服が作れるかどうかです。その重要性が、成長著しい世界のメンズ市場に。見た目だけでなく、品質に対しても世界の男性はこだわりを強めています。スーツにしても、オーダーメイド志向は強い。ごまかしの効かない世界では、質実剛健こそが武器。

 

◎巨大化

一番分かりやすいのがこの例。野望を持って買収を繰り返しアメーバのように吸収して巨大化するパターン。

例は、LVMHのベルナール・アルノー会長。欧州の深刻な経済不況の中、逆風もなんのその、で世界最大のラグジュアリーブランド帝国を築きました。メゾンの買収と合わせて、ベルナール・アルノー流の若手デザイナーの抜擢を怖れずやる。俺流テコ入れ。昔からのファッションを愛する人達からは悪魔と呼ばれても、結果的にメゾンを支える職人たちの雇用を増やし、吸収されたメゾンの売上を伸ばす合理的な戦略。
彼からすれば、旧態依然を破壊したという自負があるのでしょう。でも、その反動としてグッチの買収戦争で世を騒がせ、エルメスというトップメゾンの買収の件で関係者を完全に敵に回す。買収の方法についても、フランスの国家機関が関心を寄せるといったグレーゾーンを何度かしてしまう。いつ、何が起きてもわからない危うさもあります。

21世紀になってからの10年間をちょっと振り返りつつ考えてみても、「巨大化」以外は、リーマン・ショック以降の欧米の深刻な経済不況が要因としてあります。不況であえいでいるメゾンを救済する、別角度で見ると、利用して自分の企業価値をあげる。
服好きの消費者として言いたいことは、お互いの利益にかなったものにしてほしいということですね。

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