分析:ファッションブランドのポジショニングマップPositioning map of fashion brand

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■おそらくファッションブログでは本邦初公開のイメージ分析

メンズブランドのポジショニングマップができましたので、公開及び、
簡単な考察を書きます。ポジショニングマップとは知覚マップとも
いって、我々、消費者の記憶の中で形成されているイメージを、
統計分析によって、見れるように表現したのも。だから、これからお見せ
するポジショニングマップは、私が適当に、勘で各ブランドを設置したので
はなく、サンプルを取って、統計分析にかけて出した結果です。本当なら、
始めに分析手続きをダラダラ書くんですが、これは論文ではないので、
先に結果を載せます。ちょっと見難いですが、どうぞー。


注意:X軸は横軸(高級感)、Y軸が縦軸(知覚品質)です。エクセルの表記上につき。

[各ブランド名 X値 Y値]

クリスヴァンアッシュ 0.7509 0.7317
ディオールオム 0.6529 0.4851
ドルチェ&ガッバーナ 0.7417 0.3098
ボッテガヴェネタ 0.8495 1.3662
アルマーニ 0.7877 0.796
グッチ 0.9083 0.5951
コムデギャルソン  0.894 0.1878
ナンバーナイン 0.706 -0.6474
アベイシングエイプ 0.415 -1.29868
ユナイテッドアローズ 0.243 -1.0324
ファクトタム  0.3652 -1.1478
バーバリーBL 0.0891 -1.0526
タケオキクチ -1.2712 -0.9669
ポールスミス -0.0705 -0.6643
GAP -2.3225 0.9182
ユニクロ  -2.2517 0.1687
マルタンマルジェラ  0.8458 0.5954
コムサイズム -2.3331 0.6542

・ポジショニングマップのX軸Y軸について

上記の図と各ブランドのポジションと、あわせながらご覧頂きたいんですが、
ポジショニングマップのX軸が「高級感(安価-高価)」、Y軸を
「知覚品質(個人的に便益がない-便益がある)」としました。
この2次元の軸に関してだけ配置された各ブランドの分布から、客観的に
考えて、要因として決めました。X軸の「高級感」は簡単に分かると思います。
X軸は3から-3までとY軸より広めに分布しているんですが、-3のほうに
GAP コムサイズム ユニクロ タケオキクチと、ファストファッションが
並んでいます。逆に3に近いほどボッテガヴェネタや各モードブランドが
分布しているので、価格も含めて「高級感」という風に軸を捉えました。

難しかったのはY軸。-1.5から1.5までの範囲にせまく分布しています。
-1.5に近いのはドメスティックブランドが中心。1.5に近いのは、
ボッテガヴェネタやGAP、モードブランドの1部。これは、ただ品質という
括りはできません。なので、消費者それぞれが、感じている、あるいは
価値として持っている、知覚品質(消費者にとって一人一人にとって有益
かどうか)を軸として捉えました。だから、例えば、ボッテガヴェネタは値段
も張るが、それに見合った、あるいはそれ以上の便益を自分に与えてくれる
ということ。GAPでいえば、高級感はないが、安くて意外に品質がいいから
自分にとって有益である、ということになります。

・統計分析の手続き(段取り)

ブランド(刺激語)は、全部で18個選びました。この基準はモードブランド、
ドメスティックブランド、セレクトショップオリジナルブランド、
裏原系ブランド、マルイ系ブランド、バリューブランド(ファストファッション)
から、なるべく多くの人がわかるブランドを選びました。ディオールオムに
関しては、エディスリマン時代のものと考えてください。

サンプル35人の人から取りました。皆全てのブランドを知っている、あるいは
買ったことがある人間。年齢は19歳から34歳まで。
アンケートは類似度で調査を行いました。アンケートの例を1つ。

次のブランドは似ていますか?

1、クリスヴァンアッシュとディオールオム

非常に  どちらとも 非常に

似ている いえない  似ていない

7 6 5 4 3 2 1

このような質問を全部で153問つくりました。
何を持って似ているかは、被験者次第。これで被験者の各ブランドの
主観的イメージがわかるわけです。ちなみに7点尺度で行いました。
それをもとに、順位データによる対称行列をつくりました。
これを多次元尺度法(MDS)という統計分析にかけて結果を出しました。
なお、使った統計ソフトはSPSSです。

・ポジショニングマップを考察

では、上記のことを把握してもらいつつ、ポジショニングマップを
見てください。どんな分布をしているでしょうか?わかりやすいのは
モード系のブランド。かなりみな近いですね。ボッテガヴェネタ1つが
上に飛び出しています。やっぱりモード系の中でも高値だからかな。

一方、GAP コムサイズム ユニクロはファストファッションとして
比較的近くに分布していることがわかります。

面白いのは、それ以外のブランド。ドメスティックブランドで比較的
かたまっていますが、ポールスミスは一応モード系ブランドでも
あるんです。でも、ドメブラのほうに。マルイ系というイメージがある
のかもしれません。それからナンバーナイン。パリコレに出てから
何年も経ちましたが、やはりまだドメブラ、裏原系という扱いなので
しょうか。また、さらにユナイテッドアローズのオリジナルも、
ドメスティックブランドの中心に位置しており、ポジションとしては、
アローズ=ドメブラでアローズ≠セレクトショップということを示唆
しているかもしれません。 ドメブラ間での壁はありませんでした。

一時身売りも考え、経済誌でもボロボロに書かれていたGAPの
知覚品質が、ファストファッションの中で1番高いというのは意外
でした。まあ、得てして本当の統計分析というものはものすごく
教科書で見るような綺麗な結果になりません。それでも今回は、まあまあ
の分布が見れたように思えます。GAPは本分析のかぎりでは、
マーケティングによっては復活する可能性もあります。しかし今秋H&Mという
強敵が登場するので、どうなることやら。

・最後に(分析の限界と注意点)

再度言いますが、これは統計分析によって出した結果なので、説得力は
相当あります。しかし、この多次元尺度法自体にも弱点があること、
最近のポジショニングマップは、脳科学の発展により、安易に認知的に
人間を捉えすぎているという批判もあります。さらに、X軸Y軸は統計的
な段取りを踏んでないので注意が必要です。と、限界はいくつかある
ので、それをご承知の上で何かの参考にして頂けたらと。卒業論文等で
転載したい場合は、私のほうまでメールなどでお知らせください。
というのも、転載してもよいですが、それによって起こる様々な結果の責任は
一切負いませんので、ご了承くださいということです。基本、リンクフリーですし、
これは趣味であることと、どこのファッションブログも行っていないので、
イメージ分析としてやりたいと思い実現させたので、様々な
方々に見ていただけたらと。本当は有料で、調査会社や広告会社、
シンクタンクが行う方法の1つなんですが、こういうサービスもあったほうが
面白いかと思いました。参考になれば幸いです。

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