ダンディズムとは突き詰めていくと叛逆精神に至る?What is Dandyism?

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ブリティッシュトラッドを考える上で、ベースとなる哲学を学ぶ

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ブリティッシュトラッド(以後ブリトラ)の波が、数年前に押し寄せてきましたが、若干空振りに。ロンドン五輪がある今季、今度こそ?と思い、書いているわけです。

本サイトでは、私自身の勉強も含めてブリトラについて紹介したりしました。それは、スーツの聖地、サヴィルロウとビスポーク(オーダーメイド)。これを知れば次につながるのではないかと思ったんです。

それで、今回はブリトラのベースにある、ダンディズムとはなんぞや?ということを学んでいきたいと思います。

ロンドン五輪までに予習したいスーツの聖地 サヴィルロウとビスポークの今 

最新のサヴィルロウに関する動画も紹介されています。

 


ベースとした書籍は、ブリトラを日本に伝えたお方、いまはなき林勝太郎氏遺作の数々です。特に上記の2冊は、ブリトラを勉強するのに適しています。時々出てくる詩的な表現も趣があって素晴らしい。必読の本。

 

 

【林勝太郎式ダンディズム考】

 

 

ダンディズムとは、流行に左右されず、ある種のこだわりを持って逆らう行為、と林勝太郎氏は述べています。服装でいうと、やっぱりサヴィルロウでビスポークをしてなんぼという定番流れ?と、浅知恵を働かせてしまうわけですが・・・。歴史はモノを語るという考えから、時間の流れも見ながら分解して考えていきたいと思います。

 

■ダンディズムの歴史

 

ダンディズムの前進、ダンディが台頭してきたのは、19世紀初頭から30年くらいの間。はじめダンディとは、英国の上流階級の若者を示す言葉とし、このグループは服装や美意識、さらに礼儀にいたるまで支配していたそうです。

ダンディを日本語に訳すと、洒落者、伊達者となりイズムは主義なのでダンディズムは文学上は「気取り主義」という言葉で表現されることが多いそう。

衣服の「型」にこだわり、「生地」にこだわり、「つくり」に徹底してこだわること。具体的なファッションでいえば、胸に赤いバラを挿したり
変わった色のチョッキ(ベスト)を着たり、背広は紺かダークグレー、グレー、に限る。

いつもシルクハットをかぶって散歩したり、パイプのくわえ方に凝ったりするなど、日常生活、ライフスタイルも含めたファッションということになるでしょう。ココ・シャネルもこういうファッションスタイルに影響を受け、自分のブランドを一流メゾンへと昇華させていたったんですね。しかし、大切なことは見た目だけではなく内面性にいたると述べられています。

 

 

 真のダンディズムとは、文学上においても服装上においても、時勢に対して叛逆精神で立ち向かうことを本質としている。つまり、何かにこだわり、流行に押し流されることなく、頑固に自分の考え方(主義)を貫くことである。ダンディとは単なる洒落者や伊達者のみならず、外見を超えたところに見える服装と精神の合体であり、ある種のお洒落哲学のようなものを持っている人達のことを指すのである。

 

 

叛逆精神。ストイックな生き方、生き様を指すのでしょう。見た目だけではなく、流行というものに左右されない姿勢こそがダンディズムの哲学であるということが述べられているわけです。

また、ダンディのお手本と言われた、イギリスのジョージ・ブライアン・ブランメルを通して、林勝太郎氏は次のように述べています。

 

着こなしの上手な人間は、けっして衣服によって、目立ってはならない。いかなる種類であれ、派手な模様はいっさい寄せ付けてはならぬ。上衣がつくられる色において地味であるが、識者の目から見て立派でなければならない。フィットは一部のたるみもなく完璧で、体の自然の線に従わなければならぬ。衣服のなかで気粉れが許される唯一の部分と言えば、ネッククロスの配置だけである。

 

お洒落は我慢と。非常に難しいです。地味で目立ってはダメ。でも、服飾有識者達を唸らすアイテム、着こなしを行うことが、ダンディズムなんですから。一体どれだけの日本人がこれをできるか、といえばほぼ全滅だと思います(笑)。だって暑いもん、騎士道の精神とか貴族とか・・・スーツは庶民が勝ち得たスタイルであることは、男性服飾史の専門家でる中野香織氏が、スーツの神話の中で話されています。

もちろん、ジョージ・ブライアン・ブランメルも悪役なわけですが、ここでは話しません。

 

 

1つ理解したことは、アメトラ(アメリカントラッド)でも、ブリトラでもクラシックスタイル(定番)の着こなしは、いつも流行を追うファッション誌とぶつかり、矛盾を生む。それは不思議なことではなく、ある意味必然的なことだということ。
クラシックスタイルの場合当たり前のことが、ファッション誌ではダサいという言葉で片付けられる。逆にファッション誌で「今季の着こなしのはこれで決まり!」という特集は、クラシックスタイルからすると、邪道の
部類に入ることが多いです。

ダンディズムの定義の1つの側面に、ファッション・デザイナーの流行服(モード服)ではなく、服装のルーツに沿った正統派の伝統的な服装を指す、とあります。したがって、始めからトレンドとクラシックはぶつかる関係にあり、このクラシックスタイルの元祖がダンディズムにつながっていくのかな?と思いました。

ちなみに、昨今では進化型定番という言葉が生まれています。時代とともに定番が進化していくというポジティブな考え方。

 

この進化型定番を許してくれるか分かりませんが、叛逆精神とは全てを否定するのではなく、時の流れに左右されるのではなく、男の道を貫く精神性のことを指しているのであり、ダンディズムの根底にある哲学かもしれない、という結論に至りました。ある意味武士道にも近いですが、あくまで先哲の戒めとして捉えておくくらいがちょうどよいかと。

 

以上、簡単に紹介させて頂きました。詳しくは、上記の2冊を読んでください。ものすごく読みやすいです。最後に林勝太郎氏の「ダンディズム=おしゃれ」論を書いて終わらせて頂きます。

 

おしゃれとは服装だけの問題ではない。むしろ、精神から来る意識のありかたが重要である。つまり、服装と精神とが一体となって磨きをかけ、ある種のこだわりを持って、おしゃれの作法を切りひらくことが大事だ、と私は考えている。
英国ではこれをダンディという。精神論敵な意味合いでは、さらにイズムをつけてダンディズムと呼んでいる。つまり、イズムとは精神的論理のものなのだろう。

 

習俗に対する叛逆の精神を持ち、モノにこだわって服装を調えることは、いまも大切なことのように思う。その上で自分自身の個性と感性で魅力的に装うお洒落の決め手であり、根本的なところは、いまも昔もそれほど変わっていないのではないだろうか。

 

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